速いヒトはエラい。
速いヒトはカッコイイ。
これは当たり前である。
しかし、一番になれる人はたったの一人。
ましてジムカーナ初心者の我々がこの「カッコイイ」人になれるわけがないのだ。
しかし、世の中一般的に見れば「カッコ」というのは、人のモチベーションを形成する上で非常に重要なファクターとなっている・・・と、南行徳総合研究所・きくりん博士は言っている。
どんなにカッコつけても、走ってタイムが出ればイッパツで分かること。
でも、走る前はどの人が速いかなんてのは分からないのだ。
まして、知らない選手ばかりなら、ハッタリをカマすことで牽制し、プレッシャーを与えることも可能である(爆)。
ここでは前出・きくりん博士によるハッタリ学を観てみよう。
まず、ハッタリグッズとして、是非とも必要なのは以下の装備だ。
- レーシングスーツ
- レーシングシューズ
- パーツメーカー(特にタイヤメーカー)ロゴ入りのキャップ
- 同様のロングコート
レーシングスーツやレーシングシューズなどは、かなり値段が高い。
最近は安価な物が出てきているが、それでも揃えるのは結構大変だ。
しかしハッタリ学を修める
真のハッタリ野郎はそれくらいの出費は覚悟しなくてはならない。
これらは「安全装備」として
も非常に有効なので、是非とも揃えたいところだ。
このグッズを身に纏っているだけで、「を!?こ、この人は速いのか!?」という動揺を与え、出走前のライバルに
精神的な揺さ振りをかけることが出来る。
パーツメーカのロゴ入りキャップやコートなどは、お金を払えば手に入るものと、何らかの手段でしか入らない物があり、これはケースバイケースだ。
しかし常に虎視耽々とゲットの機会を狙うこと。
このグッズはレーシングスーツと組合わせないと効果半減だ。
レーシングスーツ姿にこれらのグッズを加えると、いかにも「サポート受けてるぜ」的演出を醸し出すことが出来る。
ここまでやれば、もう出走前に精神状態では勝っているといっても過言ではない。
次に『行動編』だ。
たとえ分からないことだらけだったり、出走前で吐きそうなくらいキンチョーしていても、決してそんなそぶりを見せてはイケナイ。
ハッタリは朝来た時から始めなければ効果はない。
まず、クルマから荷物を降ろす時には、スムーズに且つテキパキと行う。
降ろした荷物をどこに置こうか、などとオロオロするのは言語道断である。
皆がバタバタやっている時に作業を終え、余裕をかましつつパドックをウロウロしたり、車内や観戦席でタバコをふかす・・・というのが、正しいハッタリ野郎の姿だ。
このためには、人よりも早く起きてゲート前に並び、ゲートオープンと同時に一番乗りで入場するくらいの、地道な努力は必須である。
慣熟歩行の時にもハッタリはかませる。
慣熟歩行をしつつ、ワザとらしく時折しゃがみこんで路面のチェックをする“フリ”をしてみたり、立ち止まって後ろと前を見ながらラインのチェックをしている“フリ”などは、基本中の基本である。
この時に仲間と歩きながら、走りの講釈などをするとカンペキなのだが、どう考えてもそんなことを出来るレベルでないことは明らかである。ボロを出す確率が高くなるから、これは避けた方が賢明だ。
次は出走前だ。
自分の出走までに相当間があるのに、静かにマシンに乗り込んで目をつぶる。
そう、イメトレしている“フリ”をかますのだ。
さらに時折「ロックトゥロック」などをしたりすると、かなり効果的である。
ライバルがあなたの姿を見て慌ててマシンに乗り込んで来るようなら、ハッタリは成功だ。
逆に、出走直前になったら今度は煙草を優雅に吹かせて、余裕の“フリ”をすることで、ハッタリ道は完成を見る。
これらのハッタリにも関わらず、リザルトのタイムが圧倒的に悪い場合には、後ろ指さされる前にみずから笑いを取る方向にフォローするのが極意である。
さらに、これらのハッタリ遂行中の姿を、知っている人間から指摘されて笑いを取れるようになれば、一人前のハッタリ野郎となることが出来るのだ。
是非精進してもらいたい。