▼おことわり
このページに記載されている「JAF国内競技車両規則」は、きくりんが独自に抜粋・転載したものであり、JAFによる公式なもので
はありません。誤字・脱字、あるいは記載ミスがある可能性があります。また、それらによって被ったいかなる損害・不利益についても、一切の責任を負いかね
ます。
第5章 スピードB車両規定
- 第1条 安全規定
-
- 1.1)配管類
-
- 1.1.1)配管類の保護
- 燃料およびオイルとブレーキ配管は、外部からの損傷を受けぬよう(飛石、腐食、機械的損傷等)、すべてを考慮して保護策を
とら
ねばならな
い。また、室内
には絶対に火災を発生させない配慮を必要とする。
- 当初の保護物をそのまま維持するのであれば追加の防護は不要であるが、防音材および防振材等を取り除くことにより配管や配
線類
が露出する場
合には適切な
る保護策を講じなければならない。
- 1.1.2)仕様および取付け
- 取付けは下記の仕様に合致していなければならない。
- 1.1.2.1)液体用配管
- 液体用配管を車室内に通すことは許される。しかし、クールスーツ用等の冷却水パイプ、ブレーキ用配管を除き、これらの
パイ
プを車室内で連結
してはならな
い。
- 隔壁においては、第5−1図および第5−2図にしたがって配管してもよい。
- 1.1.2.2)燃料および潤滑油用配管
- 最低破裂圧力7MPa(70bar/1000psi)と、最低作動温度135℃(250°F)を有していることを推奨
す
る。
- 柔軟なものである場合、これらの配管はネジ山のついたコネクターとし、摩擦と炎に耐え得る(燃焼しないもの)外部鋼材
を有
していることを推
奨する。
- 1.1.2.3)油圧液用配管
- 重力下の配管を除き、最低破裂圧力7MPa(70bar/1000psi)またはそれ以上の圧力と、最低作動温度
232℃
(450°F)を
有しているこ
とを推奨する。
- 柔軟なものである場合、これらの配管はネジ山のついたコネクターまたは自動的に密閉されるコネクターと、摩擦と炎に耐
え得
る(燃焼しないも
の)外部鋼材
を有していることを推奨する。
- すべての配管、配線は暫定的なものであってはならず、グロメット、コネクター、およびクランプ等を含め十分安全性の高
いも
のにしなければな
らない。
- 1.2)ファスナーの追加
- フロント・リアボンネットまたはトランクリッドを変更した場合には、少なくとも2個のファスナーを可能な限り離れた位置に取付ける
こと。
- 1.3) 安全ベルト
- すべての車両にFIA公認安全ベルトの使用を強く推奨する。
- 4点式安全ベルト等(フック式、固定式)を追加装備する場合、安全ベルトはワンタッチ式フルハーネスタイプとし、日本、EEC、米
国いずれ
かの安全ベル
トに関する規則、法規に適合し、かつ第4編付則「ラリー競技おようびスピード行事競技における安全ベルトに関する指導要項」および下記条件に従うこと。な
お、安全ベルトの「Y」タイプは4点式とみなす。
- 1) 既設の安全ベルト(3点式等)を変更すること
な
く、4点式安全ベルト等に取付けられているフックを用い容易に既設の安全ベルト取付け装置
に着脱できる
構造の4点式安全ベルト等を追加装備すること。
- 2) 4点式安全ベルト等は競技走行中のみ装着する
こと
が許される。したがって、それ以外の通常走行時は既設の安全ベルト(3点式等)を装着す
ること。
- 3) 安全ベルト装着による乗車定員変更は許されな
い。
- 1.4) 消火器
- すべての車両に消火器の装着が推奨される。
- 1.4.1)手動消火装置
- 手動消火装置とは消火装置単体をドライバー等が取外して消火を行なうための消火装置をいう。
- 1)取付け
- 各々の消火容器の取付けは、クラッシュ時の減速度がいかなる方向に加えられても耐えられるように取付けなければならず、取付
け方
向は車体軸線
に対し直角に
近い状態であること。(リベット止めは禁止される)
- 金属性ストラップの付いたラピッドリリースメタル(ワンタッチ金具)の装着のみ認められる。
- 2)取付け場所
- 消火装置はドライバー等が容易に取外せる位置に取付けられなければならない。
- 3)検査
- 消火装置の型式、その容量および総重量を容器の上に明示しなければならない。粉末消火装置の場合、詰め替え年月日を明示し、
詰め
替え後の有効
帰還は3年間
とする。外部が損傷している容器は交換しなければならない。
- 4)仕様
- 1つあるいは2つの同一消火剤容器とする。粉末1.5kg以上、またはFIA国際モータースポーツ競技規則付則J項第253
条に
記された消火
剤および内容
量を装備すること。
- 1.4.2)自動消火装置
- 自動消火装置とは、車両に固定された消火装置が、車室内とエンジンルームに対し起動装置によって同時に作動するものをい
う。
- 1)取付け
- 各々の消火装置の容器は、いかなる方向にクラッシュ時の減速度が加わってもそれに耐えられるように取付けられなければな
らな
い。
- 2)操作 − 起動
- 2つの系統は同時に起動しなければならない。
- いかなる起動装置も認められる。しかしながら、起動系統が機械式だけでない場合、主要エネルギー源から出ないエネルギー
源を
備え
なければなら
ない。
- 運転席に正常に着座し、安全ベルトを着用したドライバーが起動装置を操作できなければならない。
- 車両の外部のいかなる者も同時に操作できること。外部からの起動装置はサーキットブレーカーに接して、あるいは、それと
組み
合わ
せて位置しな
ければならな
い。また、赤色で縁取られた直径が最小10cmの白色の円形内に赤色でEの文字を描いたマークによって表示されなければならない。
- ヒートセンサーによる自動起動装置が推奨される。
- 装置はいかなる車両姿勢にあっても、喩え車両が転倒した場合でも作動しなければならない。
- 3)検査
- 消火器の型式、その容量および総重量を容器の上に明示しなければならない。
- 4)仕様
- FIA国際モータースポーツ競技規則付則J項第253条に記された消火剤および内容量を装備すること。
- 消火装置は耐火性でなければならず、また、衝撃に対して防護されていなければならない。消化剤の噴出ノズルは、ドライ
バーに
直接
消火剤がかか
ることのない
ように取付けなければならない。(凍傷の危険)
- 5)放射時間
- 車室内 :最短30秒/最長80秒
- エンジン:最短10秒/最長40秒
- 両方の消火器が同時に作動しなければならない。
- 1.5) ロールバー
- すべての車両に4点式以上のロールバーを装着することを推奨する。なお、オープンカーでジムカーナ競技に参加する場合は4点式
以
上、ダート
トライアル競
技に参加する場合は6点式以上のスチール材のロールバーを取付けること。
- 1.6) サーキットブレーカー
- サーキットブレーカーを装着する場合は下記規定に従うこと。
- イグニッションスイッチおよび燃料ポンプスイッチは、その位置が確認できるよう黄色で明示しなければならない。イグニッション
ス
イッチおよ
び燃料ポンプ
スイッチを変更する場合、ONの位置が上、OFFの位置が下になければならない。
- また、運転席および車外から操作できるすべての回路を遮断する各々独立した放電防止型のサーキットブレーカー(主電源回路開閉
装
置)を装備
しなければな
らない。これらはすべての電気回路を遮断できるものであり、エンジンを停止することができるものであること。その場所は外部から容易に確認できる位置と
し、赤色のスパークを底辺が最小12cmの青色の三角形で囲んだ記号で表示すること。引くことにより機能する車外操作部を持つサーキットブレーカーを運転
席の反対側のフロントウィンドシールド支持枠の下方付近に設置すること。ただし、車両の構造上フロントウインドシールド支持枠の下方付近に設置することが
不可能な場合、運転席の反対側のセンターピラーあるいはクォーターピラーの外部から操作可能な位置に装着することが許される。
- 1.7) けん引用穴あきブラケット
- すべての車両は、前後にけん引用穴あきブラケットを備えなければならない。このけん引用穴あきブラケットは、車両をけん引して
移動
するのに
取付け部分も
含め十分な強度を有していなければならない。車両が砂地に停車したときでも使用が可能な位置に取付けられていなければならない。
- 新たにけん引用穴あきブラケットを装着する場合は下記の要件を満たすこと。
- @ 材質は、スチール製でなければならない。
- A 最小内径:50mm
- B 内径の角部はRを付けて滑らかにすること。
- C 板製の場合、最小断面積(取付け部分も含む):
1cm2
- D 丸棒の場合、最小直径10φ以上。
- E 黄色、オレンジ色、あるいは赤色に塗装されてい
るこ
と。
- 第2条 車両の改造
- 車両の部品を変更または交換したり、いかなる部品を到着し使用する場合にも、車両の使用者の責任において運輸省令道路運送車両の保
安基準
(昭和26年運
輸省令第67号)に適合させた状態とし、常に適合するよう維持しなければならない。
- 第3条 材質の制限
- メーカーラインオフ状態での装着(純正装着)および車体を除きカーボンの使用は禁止される。
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