今年に入って初めてオフの週末です。
土曜日は、先週の関越練習会で発覚したハブベアリング損耗の修理のため、木更津の「TECH SPORTS」にマシンを預けに行きました。 日曜日は、朝から1歩も外に出ず・・・・(笑)。
金曜日の夜に、突如もあみあ、みかんちゃんの襲撃を受け、寝たのは2時近く。 10時くらいに起き出したはいいけど、睡眠サイクルが狂って本調子がでません。ま、とりあえず「TECH SPORTS」の安田さんから、「夕方以降なら持って来てもいいよ」と言われていたので、15時半頃、れおんだけ連れて木更津へ行きました。 帰りは電車。 各駅停車の旅で、1時間半ほどかけて、親子二人の小旅行をしてきました。これはこれで楽しかったなぁ。
同じ千葉県と言っても、きくりん邸はディズニーランド近くの市川市。木更津は東京湾のちょうど反対側です。 なんでまたそんなところにまで持って行くのさ・・・といぶかる方もいらっしゃいます。 たしかに遠いですね。距離にして70キロくらいはありますか。
まぁ理由は多々あります。
でも、最大のものはやっぱり「相性」ですかね。
僕ら競技ドライバーが限界まで攻めるためには、マシンを信じきらなければ不可能です。 ならば、マシンを信頼出来る状態にしてくれる、信頼出来るメカニック・ショップは絶対に不可欠です。 「信頼出来る」というのは、技術だけではありません。結局、人間対人間として、その人の作業が信頼出来る・・・という部分がなければ無理です。 そしてこれは、インスピレーション以外のナニモノでも測ることはできません。
もちろん、マシンを預ける以上は信頼に足る技術力を求めたいのは言うまでもありません。
これらの点において、この「TECH SPORTS」というショップ、そのオーナーの安田克也選手については、僕のインスピレーションが働いちゃった・・・ということです。
このショップは、ジムカーナ界ではそんなに知られているわけではありません。 しかしこのショップはちょっと変わっているのです。
なんつってもファクトリーの奥には24時間365日、完全に空調されたガラス張りのガレージが別にあり、そこには安田さん所有のフェラーリ(車種忘れた)とD車両のSK90(かつて九州の山口選手が全日本を制したマシン)が並んで鎮座しております(^_^;) もちろんこの2台は安田さんが乗って現役活躍中。
ファクトリーの中には、全国から口コミで持ちこまれたおフェラーリが当たり前のように入庫しており(大汗)、かと思えばその隣にはどこかの埠頭にいそうなドリ車や、外見はノーマルなのに実は600馬力のグロリア(爆)。その前には内装までデーハーのワゴン。さらにその奥にはやっぱり全国からわざわざ頼って持ちこまれるジムカーナD車両・・・。 同じファクトリーの中で、これだけ車種・値段(笑)のバリエーションがあるショップというのも、他にはなかなかないでしょう。 ウロウロしてて誤っておフェラーリに傷なんぞつけられませんから、歩きまわるのも大変です(笑)
だいたいフェラーリって、街の普通のお店に「ほい、お願いね」」と修理に預けられるワケないですがな(^_^;) クセとノウハウの固まりみたいなマシンは、乗ってる(つーか買える人)もタダモノじゃありませんが、それを自在にいじれちゃう人もタダモノじゃありません。 片隅におフェラーリマークの小さな箱があり、何気なく手にしたら「あ、それオイルフィルター○△万円ね。」と言われて、冷や汗とともに恐る恐るそーぉっともとに戻したことも(笑)
それのみならず、アルミモノコックをまとった純粋レーシングカーまで改造しちゃう・・・なんてのも、これまた普通じゃありません。普通はやりたくてもできるもんじゃないでしょう。 かと思えばドリ車やワゴンまで頼ってくる。
いったいどういうショップなんでしょう(笑)。
でもこれが最大の魅力なんです。
D車両などは、理詰めの部分と感性の部分がバランスよく融合していないといいマシンになりません。でも、それは僕ら箱車の競技車両だって同じです。問題は、D車と違い、箱車ではその実現があまりに難しいのです。 独特の理論と、常識に囚われないモノの見方、そして実践。 理屈っぽい話もできるけど、「かーん!と踏んでって、グンッとブレーキして、はうん!とステア入れるとぐにゃっとくる・・・」なんつー、擬音と主観だらけの会話が通じるのもいい(爆)。 ひとつの作業を頼むと、かならずどこか別のところが調子よくなっていますし、聞いても「いいでしょ?」と言うだけ。
実に面白いショップです。
別にモノやお金をもらう関係ではありませんが、僕は「サポートしてもらっている」と考えています。
そんなお店で、きくりん号は昨年末、生まれ変わりました。 こんなにマシンと一体感があるのは何年ぶりだろう。 いい入力も、悪い入力も、自分が与えた入力に対してきっちり正しい答えが返ってくると、信頼出来るマシンに乗るのは何年ぶりだろう。 #エンジンもボディもノーマルのまんまですが。 僕は今年、何としても結果を残したいと思っています。
そのためには、もっとたくさん走りたい。
もっとたくさん学ばなければならないことが残されています。
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